フルーハーネス面倒です! PART2

フルハーネス
  • V型腿ベルト
  • 水平型腿ベルト
  • 私のお気に入りのフルハーネス&ランヤード
  • 参考動画

①  V型腿ベルト

前回は、フルハーネス型安全帯と胴ベルト型安全帯の違いをお話ししましたが、

今回は、フルハーネス型の種類についてお話をしたいと思います。

◎腿ベルトの形状

① V型腿ベルト

腿ベルトが股関節に沿ってV字型に固定されており、動きに支障が出にくい。また、墜落制止時にベルトがずり上がりにくく、身体保持の安定性に優れている。

欧米では大多数がこの使用である。

二十数年前、アメリカのテキサス州ヒューストンに行ったときに、見ました。

病気入院中のお義姉さんの見舞いに行ったのですが、いくら個室とはいえ女性の病室に私が居るのもと思い、病室前のソファーで本を読みながら待っていました。

本を読むのに飽きてしまった私は、窓のブラインドの隙間から外を覗きましたら、病院の補修工事をやっているのが見え「アメリカン人はどんな作業をするのか?」と興味が沸き外へ見に行く事にしました。

トランプ前大統領が就任した時に、「メキシコ国境に壁を作る」と、言ってましたよね!あれは所謂、難民があまりにも沢山入ってくるため、壁を作ると言ったのですが、私が二十数年前に訪れた時も、沢山の中南米の方々がいました。

職に就けない難民者達が建設現場で穴を掘る作業を行っているのを眺めていると、二人の白人男性がやって来ました。

彼らは、ヘルメットはかぶっていましたが、あご紐はしていません。作業衣は、ワーキングシャツにGパンそしてゴッツイ安全靴を履いて、なんとハーネス型安全帯(写真のように軽く、締め易そうな)をしているのです。

彼らは、設備屋さんでした。身長190㎝以上の髭モジャの若者と少し背の低い(180㎝以上)中年とで配管作業を行うようです。

髭モジャ青年が、垂直型の高所作業車に乗り込んだ時に、私を驚かせたのです、

彼は、乗ったと同時に安全帯フックを手すりに掛け、そのまま運転席に進み、

ポケットから高車のキーを出しエンジンをかけたら、指差しをしながら「チェク、チェック」と安全確認を始めたのです。そして作業中一度も安全帯フックを手すりから外すことなく、約1時間中年男性から配管を受け取ると取付作業を行っていました。作業が終了し髭モジャ青年は、高車を元の位置に戻し、エンジンを切りますと、また「チェック、チェック」と指差し確認をしてキーをGパンのポケットにしまい、掛けたままのフックを持ちながら、高車の出入口へ、高車の扉を開けた時、初めてフックを外したのです。

私は、吃驚して下手糞な英語で彼に話かけました。

「ずうっと作業を見せてもらったけれども、ハーネスのフックを手すりに掛けていたけれども、これって教育されたの?」

(ちょっと怪しい英語だったと思います)

彼は、「こんな事は、教育されたからやるのではなく、自分の身体は自分で守るのだよ!」と、うへぃ~凄いと思う反面、じゃ~あご紐しろよ!!と・・・・

「ところでその着ているフルハーネスは、どこで売っているの?」

(私が知っているハーネス型安全帯は、重たくガッチリしていましたので、

これは、軽そうでいいな~と思い、何着か購入して鳶さんに着させようと思ったからなのです)

「近くのホームセンターで売ってるよ!」と言われ、

当時高校生の甥っ子にお義兄さんの車の鍵を取りに行かせ、二人でホームセンターに行き、5着購入し日本に戻りました。

日本に戻って早々に鳶さんたちに着装させましたら、私、大変なミスをしてしまったのです。

身長170㎝前後の鳶さんたちに着させたフルハーネスのD環の位置が、どんなんに肩紐を詰めても両肩甲骨の位置より低くなってしまうのです。

これは吊られた時、頭が低くなり意識障害を早く発生しやすく、ゆるゆるの着装ですから墜落時にハーネスから体が抜けてしまう可能性が高い・・・

すなわちフルハーネス型安全帯には、サイズがあるのですよ!

私は、USモデルのLサイズを購入してしまったようです。

折角、軽くて着け易く良いなぁ~と思ったのですけれどもねぇ~ 残念!!

ところが、一人だけピッタリな鳶さんが、元バスケットボール選手で国体選抜という鳶さんだけは、ピッタリです。

私は、嬉しくなって

「良いでしょ、軽いでしょ、着易いでしょう!!」と言いますと、

「軽いスねぇ~、でも自分は、これ着たくありません。

V型腿ベルトより水平型腿ベルトが良いです。」

② 水平型腿ベルト

腿部は左右が独立タイプなので、拘束感が少なく自由に動ける。

鼠蹊部(大腿の付け根の部分)の拘束感が少ない特徴がある。

ただし、腿ベルトのあそび(緩く装着)が大きすぎると、墜落制止時に胸ベルトがずり上がる現象が発生しやすい。 

職人さんは、この水平型腿ベルトがお好きなようです。

V型は鼠径部(足の付け根)に沿っているので、作業でかがんだり、座ったり、

伸ばしたりする時に、気になるようですね!

やはり独立タイプは、動きやすいので職人さんたちは、選ぶのかな?

水平型腿ベルトを着装している方々の、腿ベルトの締め具合を見ますと、

殆どの方々は、緩々に締めています。

屈んだり、座ったり、伸ばしたり等では、動き難いのかもしれませんね。

最初はシッカリ締めていても、だんだんと緩めているようです。

この緩んだ状態で、墜落しますと、腿ベルトが股関節に、腿から上がってきますので、相当の衝撃を受け我慢できない痛みを感じます。

緩々は危険ですよ!シッカリ締めてください。

シッカリ締める締め具合は?

メーカーによって違いますが、指二本(人差し指と中指)を立てて抜けない位や掌を差し込みグーにして抜けない程度が良いと言われていますので、

フルハーネス型安全帯を購入しましたら、メーカーの取扱説明書で必ず確認してください。着装方法も取扱説明書で必ず確認してから着装して下さい。

着装したら上記チェックポイントや動けるかの確認を行って下さい。

皆さんの身を守ってくれますよ!!


※私のお気に入りのフルハーネス&ランヤード

3M  DBI-サラエグゾフィットライトフルハーネス

 回転式ベルトアジャスターモデル

脱着も簡単ですし、柔らかく蒸れないので、

夏場でも快適ですよ!ベルトが柔らかいので、跡になりにくく、女性に人気があります。Sサイズですと、細身の女性にも!!

※この動画は、女性作業員さんがフルーハーネスの良さを伝えたものです。宣伝というより女性ならではの、意見が面白いので貼り付けました。女性の方は、見ると良いと思います。


もう一つ女性のためのフルハーネスを紹介した動画です。

富士電工の『小町』女性の平均身長158cmの方が着装しても、大丈夫!!


3M  DBI-サラ  Nano-Lok  Light 

巻取り式ランヤードシングル 3101739 

楽に着装でき、軽いのが一番ですよ。

5m以下での作業には、巻取り式が有効ですが、一般的に重たいのがネック。

このランヤードはともかく軽い、他社の物の半分くらいの重さと、巻取り器は、小ぶりで邪魔になりにくい、フックも軽量化されていますので、非常に使い易く、一日中着装しても、疲れません。

※参考動画

熱中症対策に於いて、空調服を着装しますが、フルハーネスを空調服の中に着けるのか、外に着けるかを、検証した動画です。参考にどうぞ!!

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2022年2月23日 ブログ管理人:Autumn leaves (紅葉)

『怪我と弁当手前持ち』って知っていますか?

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