- 日本の裏側から
- 真面目な日系4世
- globalでMultipurpose(多目的)な講義
日本の裏側から
遅れるのが嫌いな私は、早めに講習会場へ!まだ誰も来ていません。スマホをポチポチして待っていますと、何やら賑やかに受講者達が集まって来ます。耳慣れない言葉が、英語じゃないし何語かな?スペイン語?イタリア語?いや違う?ラテン語だよなぁ~。片言の日本語で「おはようございます。」と「はい、おはようございます。」顔を見ますと日本人みたいだけれども、おや金髪の方も、え~何々どういう事、「皆さんは、どこの国の方?」「私たちは、ブラジル人とペルー人です。」なんと10名全員が外国の方!!しかも女性までいますよ。講習参加者の名簿を見ますと、苗字は日本の田中さんとか佐伯さんとかなのですが、名前はまさにラテン系のお名前。「ちょっと待ってください。皆さん日本語分かりますか?」「はい、わかりますよ!」「いやいや、日本語を読めますか?書けますか?」「うん~すこしなら。」「あの、日本語を読めなかったり、書けないと職長・安全衛生責任者教育は無理ですよ!」一人の受講生が、「日本の学校に通っていたので多分、読んだり書いたりできます。」「高校ですか?」「小学校、中学校です。」「難しい日本語は、分かりませんね?」「そうです。」いやぁ~これは困った、どうしましょ?職長・安全衛生責任者教育は、作業手順書を作成したり色々と書くことが多いのに!パワポは、日本語だし分からないよなぁ~、どうしましょ?
真面目な日系4世
不安で一杯でしたが、講習を辞める訳にはいきません、兎も角始めましょう。当日にこの状況が分かるのではなく、少なくとも1週間前に受講者が全員ラテン語と分かっていれば資料をラテン語に翻訳できたのにと、恨みがましく講習管理者を見つめながら開始しました。講習管理者の彼も全員が外国人とは、気が付かなかったようですけれどもね!1時間講習を進めて、休憩時に先ほど日本の学校に通っていたという方と、講習中スマホを使いテキストをラテン語に翻訳しながら、講習を聴いていた女性、それと今回の受講者の責任者三人を集め、実技用資料を見せ、翻訳できるかを確認しますと、何とか出来るとの事でしたので、本日分の資料と翌日分の資料を渡し翻訳をお願いしました。講義は、ゆっくり優しく、確認しながら分かりやすく行いましたので、通常の倍近く時間がかかってしまいましたが、何とか理解して頂きながら進めていきました。作業手順書作成では、日本語ですと、色々と制約がありまして、否定語や疑問後を使ってはいけないとか、文字数は何文字以内などを無視して、何故手順書が必要なのかを理解して頂きながら進め、リスクアセスメントも理解して頂き作業手順書を完成させました。彼らは、見るからに白人の方や、ラテン系の顔なのですが、日系の四世だそうです。職種は、電気工さんです。ブラジルやペルーで電気工として働いていたのですが、遠く父祖の地にて職を求め数年前に来日したとの事でした。講義を進め、DVD視聴を行っていた時、何となく普段の講義と違うなと、思っていたのですが、彼らは真剣に講義を聴くし、DVDを視聴しているのです。南米の方の印象って明るく楽しい感じがしませんか、まぁ~こんなことを言ったら偏見だと思われるかもしれませんが、仕事よりお祭りが大好き、ましてブラジルでしたらサッカー大好き、仕事は二の次の方たちが一杯いるイメージを持っているのは、私だけではないと思うのですが、いやぁ~皆さん真面目なので吃驚してしまいました。もしかしたら日本人の職人さんよりも真剣に講義を受けているかも!私の話の内容が理解できない方は、仲間にラテン語で確認し納得するまで、話し合っていました。やはり日本人の血を引いているのですかね、兎も角全員がまじめですので時間は、掛かってしまいますが私としては、充実した講習初日でした。正直帰宅したらヘトヘトでしたがね!
globalでMultipurpose(多目的)な講義
二日目の講義は、ケーススタディを中心に実施しました。前日に、翻訳していただいた資料を元に行いましたので、皆さん理解度が高く通常の講義と変わらずに行えました。こんな時に思うのですよ、外国語沢山喋れたらなぁ〜と。先日出張でフルハーネス特別教育に行った時は、数週間前に担当講習管理者さんから、20数名の受講者のうち5名がフィリピンの方逹と聞きましたので、英語の資料を担当者に渡しコーピーを人数分持参するよう指示して行きました。会場に到着早々、フィリピン人の受講生に、英語のテキストと日本語のテキストを渡し、理解出来るのかを確認しましたら、五人とも、英語の資料を理解出ると喜んでいました。講習終了後に出張講習に伺った企業様から、フィリピン人社員逹がとても理解し易く分かりやすかったとお礼のご連絡を受けたと担当者から聞いていただけに、今回の講習で、ラテン語の資料を準備出来ていれば、もっと分かり易く説明できたのになぁ〜と残念な思いでした。講習の種類によってですが、私のパワーポイント資料には、英語、ベトナム語、インドネシア語と翻訳したものがあります。時間はかかりますが、今の時代翻訳アプリなどで大概の言葉に翻訳できます。勿論完璧な翻訳ではないとは、思いますが少なくとも解り難い日本語の講義を聞いているよりも、全然良いと思います。建設現場は、ここ十数年で様変わりをしています、女性逹が現場従事者から施工管理者まで沢山の方々が、活躍しており、沢山の外国人労働者逹が就労されて、監督員の胸にはタブレットが、どんどん進化しています。我々安全衛生の講師逹も変わらなくては、いけないと感じます。ただただテキストでの説明だけではいけない、実践で経験した良い点、悪い点、成功例や失敗例を交え将来のそして未来の建設業や製造業をはじめ沢山の業界を見据えglobalでMultipurpose(多目的)な講義を目指さなければならないと強く感じます。私は今後の講義にタブレットを使用したいと思っています。無駄なテキストは無くし、タブレットで私の作ったパワポを視聴しながら受講し、海外の方でしたら、自国語に会話翻訳アプリを使用し受講いたければ理解度は、高くなると常々思っています。海外の方は、講習中常に静かですこれは、多分ほとんんど理解できていないからだと感じます。資格取得する為に、ただ静かにしているだけの講習って本当に良いのでしょうか?良い訳がありません。理解をして頂き災害撲滅を念頭に皆が恐怖を感じ、危険作業はいけないと自覚して頂かなければ意味がないのです。労働安全に関する法律は、過去に沢山の災害が発生したことから法律になっているのです。例えば、印刷工場で業務された方々が、胆管癌を患うことが数年前に発生しました、印刷工場で使用する洗浄剤の中の化学物質から胆管癌発症になるなど、誰もが知らない事でした、厚生労働省は、1.2ージクロロプロパンという物質が胆管癌になることから、特定化学物質に加え、特定化学物質以外も化学物質のリスクアセスメントを実施する法令を決めました。化学物質に関して、ここでは言えない凄い事象が隣の国では発生されています。確証が無いので話せませんが大学院で聞いた話です。当時の隣国では有り得ると戦慄したのを今も鮮明に記憶しています。化学物質は怖いと!そんな怖い話を、ただただ静かに意味も理解できず聞いているふりをしている外国の方々に、怖さを伝えたいのです。危険を理解して頂きたいのです。理解しルールを守り、無理をせず作業に当たっていただきたいのです。怪我や災害に合わないように!
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安全を好きになって下さい!
2022年6月3日 ブログ管理人:Autumn leaves (紅葉)
『怪我と弁当手前持ち』って知っていますか?
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