- 爽やかな涼風
- やっぱり超一流は違う!
- ハウスメーカーで作業する一人親方たち
- 安全に特化した企業は
爽やかな涼風
「おはようございます。」「はい、おはようございます。」朝一番の挨拶がとても、清々しくピッシとしています。立ち居振舞いもシャキッとしています。梅雨の晴れ間のジリジリとした蒸し暑さも気にならないこの気持ち良さは!
4,5月は、新入社員教育を毎日のように実施ていましたが、6月は、職長・安責者教育(2日間)が4回に、職長能力向上教育が3回、その他フルハーネス・酸欠・石綿・粉じん・足場の特別教育、足場点検、熱中症教育に、定例のオンライン講習(フルハーネス・石綿・熱中症)とほとんど休まず、しかも月末には、泊まり込みで「建築物石綿含有建材調査者講習」を受講し資格取得に行きます。そんなお疲れモードの私に、爽やかな涼風が・・・。
やっぱり超一流は違う!
スーパーゼネコン数社で協力業者として活躍する、鳶工事業者さんの事務所で「職長能力向上教育」に伺ってきました。講義内容の理解度の高さには、舌を巻きます。ケーススタディーでは、課題に対してあっという間に課題をこなし、発表時には、大きな声ではっきりと確実に話す。(自信のない人は、小声で目を伏せ発表する)安全衛生のDVD視聴でも、居眠りなどする方は、一人もいない精鋭20名のスーパー職長さんです。質問をすれば、的確でそして自らの意見を淀みなく話す。凄いですよこのような素晴らしい職長さんを20名以上いる企業など初めてです。過去に優秀だと感じた職長さんは、沢山見てきましたが、これだけの人数でレベルの高い職長さんを揃えてる企業は、日本中にも数えるほどしかないと思います。専門業者さんの中には、ゼネコンよりも大規模な全国展開している企業もあります。確かにこのような企業の職人さんたちは、優秀な方が多いのですが、中小企業でこのスタッフを揃えている企業はそうそうありません。
ハウスメーカーで作業する一人親方たち
先日に続き、ハウスメーカーさんの一次下請け会社さんで、職長・安責者教育に20数名が集まりました。前回と同様に殆どの参加者が一人親方です。ベテランさんから若手の方も、初日の朝一での挨拶をしますと、どよ~んとした雰囲気です、声も小さい、あまり一生懸命勉強したいという感じではありません。でも、わたしは分かっているのです、明日の講義終了時には、全員の眼付きが変わるのを!前回の講習の時も、職長向上教育に伺った時も、初日の朝は、みなさんどよ〜んとした眼でした。講習を進めていくと彼らは、眼が醒めたように真剣になって来ます。わたしは、脅すような講義はしませんが、一人親方での労働災害について説明を詳しく解説します。労基署や警察の災害発生からの対応も、詳しく説明し、なぜ作業手順書が大切なのか、毎日のように安全工程会議で元請けから貰う指示書の重要性からKYが如何に必要であるかを細かく説明します。普段自分は、災害にあった事がないから他人事にしか考えない。怪我したら、もし死亡災害にあって残された家族の事など考えなかった、あるいは考えないようにしていた。そのような考えが如何に恐ろしいことかを、細かく説明します。そして先日伺った鳶工事業会社の話をします。大きな違いなどなくて、一寸した違いと伝えます。スーパーゼネコンで作業するには、当たり前のことを当たり前に実施して、安全に作業する。確かに沢山の約束事やKYや作業報告などの書類を作成しますが、一人親方の彼等と何も大きな違いは無く、仕事をしているのです。彼等が出来て、皆さんが出来ないのでは無く、皆さんが知らなかっただけなのですと伝えます。毎日のTBMで作業手順書を確認する事を知らないから、或いは作業手順書の存在さえ知らなかったから、出来ないのは当たり前ですよと、伝えます。結局教育を受けていないからと、毎日元請けがチェックしないか元請が業者任せになっているからだと思います。結局のところ忙しいからやらない、元請が厳しくしないから面倒だからやらないとなって、終いには聞いたこともないと言うことになっているのが、日本の建設業の実情です。スーパーゼネコンで作業してるからできるのでは無く、元請が教育を下請任せにし、指示をしないからが全てではないでしょうか?厳しく注意する作業所長の現場では、協力業社の担当者は、「あの所長は、厳しいからちゃんとして」と作業員達に伝えますが、あまり厳しく言わない所長の現場では、何も言わない。ここなのですよ!うるさく厳しいのでやる。あまり厳しいことを言わないからやらないでは駄目なのですよ、厳しかろうが厳しくなかろうがいつもと同様に出来なければ、意味がないのですよ。
安全に特化した企業は
三十年くらい前に、鳶工事業の社長さんと話をした時、「わたしは、大切な従業員を労働災害で失ってしまったので、二度とこのような災害は、起こしてはいけないと思い、安全に特化した会社経営をすると決め、どのような時にも安全に妥協はしないと決めた。安全の違反は絶対許さない。」と聞いたときには、感動すると言いますか、ビックリでしたが、結局この企業は、所長達から絶大な信頼のもと、あそこ以外は使わないとまで言わせたのです。食事やお酒を飲みに行く営業や、ゴルフにお誘いする企業より、安全に特化した企業を、所長さん達は選ぶのです。数年前に石工さんの企業に出張講習に行った時、この会社の社長さんが「わたしは、作業員に社会保険や雇用保険に加入させ社員として雇っています、安全に関する資格も沢山取らせます。同業者達は、わたしを馬鹿にしていました。職人に保険など自分達で加入させればいいのにと、資格だって自分が必要と思えば勝手に取ればいい。」と言われたそうです。ある時スーパーゼネコンから神社の大型工事の依頼がきたそうです。別に営業をしたわけでは無く、ゼネコンがこの企業を、探して来たのです社会保険や雇用保険に加入している企業を!しかも職人さん達は、資格も沢山取得しているこの企業を探して仕事を依頼して来たそうです。仕事がどんどん入ってきたと自慢していました、同業者が馬鹿にしていた社会保険や雇用保険を資格を取得しているこの企業が元請は、必要なのです。古い時代の考えを持つこの業界を変える事になり、今では沢山の同業者がこの企業に習い少しずつではありますが、若い経営者達が賛同し、変わって来たそうです。数年前熱く語っていた社長さんの顔が忘れられません。成功する企業を沢山見て来ました、また衰退していく企業も沢山見てきました。ですからわたしは、沢山の企業に伺う度に、感じるのです。会社の玄関に入った時に、良い企業か、危うい企業かを!一人親方だろうが大企業だろうが安全を大切に考え実行する企業は、間違いなく成功します。信頼を得るのには、時間がかかりますが、失うのは一瞬です。安全を二の次にする企業は、絶対大きな災害を起こし、信頼を失います。わたしは、沢山見てきました。安全に誠実ではない企業の衰退を!ですから、わたしの話を聞いた一人親方達の眼付きが変わるのを知っているのです。魔法でもなんでもありません、現実の話を彼等は、理解するから、眼つきが代わり真剣になるのです。そして安全に作業しなければと感じていただけるのです。ただ残念なのは、仕事が忙しくなると、安全が二の次になってしまう。ですから、わたしは声を上げ訴え続けるのです。自分の身は、自分が守る!常に皆さんを守り続ける人はいませんよ!一人親方は、一人で作業することが多いので特に気を付けないと災害が側にいるぞ!とね!
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安全を好きになって下さい!
2022年7月7日 ブログ管理人:Autumn leaves (紅葉)
『怪我と弁当手前持ち』って知っていますか?
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